2010年5月7日金曜日

『タロットカード殺人事件』

 Googleを見てみたらチャイコフスキーが。



 今日、2010年5月7日はチャイコフスキーが生まれて170年がたった日だということです。




 チャイコフスキーといえば、ウディ・アレンの『タロットカード殺人事件』。

なぜでしょうか。それは見ればすぐに分かります。










映画『タロットカード殺人事件』(『Scoop』)
(2006)

監督,脚本,出演,ウディ・アレン(Woody Allen 1935.12.01- )

撮影,レミ・アデファラシン(Remi Adefarasin 1948 - )

出演,ヒュー・ジャックマン(Hugh Jackman 1968.10.12- )

スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson 1984.11.22- )

イアン・マクシェーン(Ian McShane 1942.09.29- )

ロモーラ・ガライ(Romola Gara 1982.08.06- )














 前作『マッチポイント』(2005)は久しぶりのシリアスなウディ・アレン映画でした。
『マッチポイント』は見終えたあと、しばらく見返したくないと思うほどひりひりした内容でしたが、そのひりひりは、後半のヨハンソンとマイヤーズの関係が男女の深みにはまり、言い争いが激化していくところにあるとようやく気がつきました。あのシーンはテニスで言うラリーであって、最終的にボールがネットにかかりどちらに落ちるか、というシーンのための前振りでしかなかったのだなと。
 そう考えると、あのシーンやこのシーンが繋がっていきました。あれってやっぱり傑作だったんですね。









 その翌年撮られたこの『タロットカード殺人事件』は一転して、何がどう転んでもコメディの目しか出ないサイコロのようでした。
 ウディ・アレン。彼が画面に出ているだけでコメディになっている。どこまでも愉快、もちろん笑えて、そして素晴らしい。こんなことがあるのだろうか。(あるんです)






 『メリンダとメリンダ』(2004)では、同じ出演者であっても、ある側面は悲劇的(と同時に喜劇的)であり、またある側面は喜劇的(と同時に悲劇的)であるという特徴が大きなみどころでした。

 悲劇的と喜劇的のコントラスト。それを今回は二本の別の作品として描いたのだなと。『マッチポイント』と『タロットカード殺人事件』二作で一組、そう見れば、見事に対比的で印象強い映画であるといえます。





 すでに老成円熟の境地に達しているウディ・アレン。豪華な出演者がこれだけ揃うのはウディ・アレン監督作品でしか実現しないでしょう。




 ユアン・マクレガーとコリン・ファレルが兄弟を演じた『ウディ・アレンの夢と犯罪』(2007)、そして名作『それでも恋するバルセロナ』(2008)。やっとニューヨークに帰ってきた『Whatever Works』(2009)。

 アンソニー・ホプキンス、ナオミ・ワッツ、アントニオ・バンデラス、ジョシュ・ブローリンらが出演する『You Will Meet a Tall Dark Stranger』(2010)ではまたロンドンに行き、レイチェル・マクアダムス、オーウェン・ウィルソンが出演する『Midnight in Paris 』(2011)ではパリが舞台となっています。










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