2010年4月25日日曜日
『珈琲時光』
映画『珈琲時光』 (『Café Lumière』)
(2003)
監督,脚本,ホウ・シャオシェン(Hou Hsiao-Hsing 侯孝賢 1947.04.08- )
撮影,リー・ピンビン(Lee Ping-bin 李屏賓 1954 - )
出演,一青窈(1976.09.20- )
浅野忠信(1973.11.27- )
余貴美子(1956.05.12- )
小林稔侍(1943.02.07- )
台湾の映画監督 侯孝賢が小津安二郎の生誕100年を記念して制作した映画。
フリーライターの井上陽子(一青窈)は台湾出身の作曲家である江文也を研究、取材している。その取材の過程で神田神保町で古書店を営む鉄道オタクの竹内肇(浅野忠信)と親しくなった。
ある日、実家に帰省した陽子は自分が妊娠していることを母(余貴美子)に言う。さらに、産むつもりではあるが結婚はしない、心配も要らない、とも。
外見には妊娠していることを意にも介さない様子で取材をし、(自分に好意を寄せてくれる)肇と交流し、東京で生活する陽子。
心配した両親(父:小林稔侍)は東京に住む陽子を訪ねて来る。
かつて侯孝賢が演出したCMに井上陽水が出演したことが縁で主題歌作曲のオファーとなり、主人公の名前が井上陽子となったとのこと。
井上陽水。井上陽子。 なかなか大胆な名前のつけかたです。
他にも、侯孝賢が演出したCMがこちらです。
劇中、何度かつわりで気分が悪くなるが、妊娠、出産、育児のことはあまりおおごとと思っていないように見える陽子の日常。お腹の子の父親は台湾に住み工場を管理している。極度のマザコンで母親とうまくやれそうにないこと、工場を手伝わされそうなことを結婚しない理由としている。頻繁に肇と連絡をとって頼りにしている様子から今後二人の関係性が発展していきそうな予感はある。
小津がどうこうという目線で見るから疑問に思ってしまったのか。小津なら違う描き方をしていたように思えました。
エンディング。御茶ノ水の聖橋あたりでしょうか。JR総武線とJR中央線が行き交い、さらに地下鉄丸の内線が地下(地上)に出入りする三重の立体交差の映像が見られる。鉄道マニアではありませんが、なかなか見ごたえのある交差です。
侯孝賢監督が日本に来たとき必ず宿泊するといわれる大久保にある小さなシティホテル。その客室からはJR中央線の電車が見えるそうです。
カテゴリ
映画
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