2010年4月4日日曜日

映画『再会の街で』

映画『再会の街で』 (『reign over me』)
(2007)

監督,脚本,出演,マイク・バインダー(Mike Binder 1958 - )

出演,アダム・サンドラー(Adam Sandler 1966.09.09- )

ドン・チードル(Don Cheadle 1964.11.29- )

ジェイダ・ピンケット=スミス(Jada Pinkett Smith 1971.09.18- )

リヴ・タイラー(Liv Tyler 1977.07.01- )

サフロン・バロウズ(Saffron Burrows 1972.10.21- )

ドナルド・サザーランド(Donald Sutherland 1934.07.17- )





再会の街で - オフィシャルサイト



映画『再会の街で』予告編








映画『再会の街で』の予告編から分かること

かつてアメリカの大学の寮で二人の男がルームメイトになった。
数年後、彼らは道端で偶然すれ違う。

 そのうち の一人が、現在歯科医師として診療所に勤めているアラン(ドン・チードル)。彼は偶然見かけたかつてのルームメイト、チャーリー(アダム・サンドラー)に声をかけるのだが、 チャーリーは気づかずに去ってしまう追いかけて再度声をかけるが、チャーリーにはその当時の記憶が一切残っていない。
チャーリーは「plane crash」で家族を喪ってしまったのだと知ったアラン。


 かつての寮友に訪れた悲劇を想像する。
ある日突然家族を喪ってしまうことがどういうことかを考える。それは、その喪失は、彼の彼足らしめる全てのもの を根こそぎ取り去ってしまったのではないだろうかと。現実が友から奪い去ったものはあまりに も大きすぎたのではないかと。

 チャーリーにとってその喪失は、受け入れる ことはおろか、否定することすらできない喪失だった。その深い悲しみは容赦なくチャーリーを覆う。
だからチャーリーはそれらの全てに重りをつけ て、浮かび上がってくることのない奥深くに沈めようとしているのだと、そこにアランの考えは辿り着く。


 アランは学生時代を思い起こさせるような付き合いをチャーリーと始める。戯れ、映画を観て、音楽を楽 しみ、酒を飲み、語りあう。
「plane crash」で大きな何かを喪失したのは多くのアメリカ人が経験したことだ。喪失する前とした後では、人生ががらりと違ってしまう。以前と同じように振舞 いたくても振舞えない。古き良き時代に戻りたくても戻れない。
だが、かつての日々はことある ごとに心の中で蘇り、その度すべてが悲しみに埋もれていく。


 唯一、できる ことがあるとすれば、喪失の後に、自分にとって確かなものを再構築していくことだけだ。それがどんな形のものであろうと。石の形が 変わってしまっていても、たとえそれが石ではなかったとしても、一つ一つ積み重ねていくしかない。